2018年公開の「ピーターラビット」の続編で
2021年に公開された「ピーターラビット2/バーナバスの誘惑」。
2023年3月24日には日本テレビ系列の金曜ロードショーでも放送されます。
今回はこの「ピーターラビット2」について
悪い評判も聞くが実際のところはどうなのか、何を伝えたい映画なのか等について
解説していきたいと思います。

ある程度人気があるから
続編が出来たんじゃないのかな
目次
ピーターラビット2 あらすじ
イギリスの田舎に暮らすピーターラビットたちとビア&トーマス夫妻。
ある日、ビアが描いたウサギたちの絵本の評判を聞きつけ、グロスターという街の編集者が声をかけてきた。
ビアはトーマスやウサギたちと一緒に編集者の元を訪れる。
編集者は絵本で描かれているウサギたちへの明確なキャラ付けを提案し、
「ピーターはトラブルメーカーか悪党ウサギ」と言った。
トーマスはまさにドンピシャだと同意するが、
ビアはピーターはいたずら好きだが悪気は無いと彼をかばう。
そこで編集者は街にある絵本の大きな広告を見せに行き、
その中では既にピーターは悪党の描かれ方をしていた。
ピーターは「僕は悪党じゃない!」と言うものの
ウサギの仲間は自分たちが広告になっていることに気を取られており、
またさっきまでピーターの味方をしてくれていたビアも喜んでいる。
その様子に嫌気がさしたピーターは皆のもとを離れる。
やさぐれた様子で街をさまようピーター。
そんな時、老いたウサギが店先の果物を盗んで食べようとしていた。
そのウサギに「万引きの現場を見たことないのか?お前そんな良い子ちゃんか?」と聞かれ
「良い子ちゃんじゃない。それどころか悪い子だってさ」
「過ちをおかしたことはあるが僕に関しては許されないらしい」とピーターは愚痴をこぼす。
そのウサギはバーナバスと名乗った。
バーナバスの指示で桃を盗ろうとしたピーターだが、店主に見つかり追い回されることに。
時には人間をおちょくりながらふたりは一緒に逃げる。
その過程でバーナバスが父の親友だと知り、親近感が湧くピーター。
ついに捕まってしまい、ふたりはペットショップに連れて行かれる。
早々に買われたふたりは家主が留守にしている間に食べ物を大量に盗むことに成功する。
バーナバスの泥棒仲間の協力もあり、なんとか仕立て屋の下にある彼らのアジトへ。
ピーターの才能をかったバーナバスは「お前の親父と描いてた一生食うに困らない計画」
について、お前みたいなのと一緒にやりたいとピーターに伝える。
ピーターはその計画に乗ろうとウサギたちと共に再びバーナバスのアジトへ。
バーナバスは”計画”について話す。
それは「ファーマーズ・マーケット」に出店しているドライフルーツを盗むことだった。
泥棒たち曰く、ドライフルーツは長持ちして生の作物よりサイズが小さいが栄養価は同じ。
運びやすく足がつかないので絶好の獲物だということだった。
しかし、その周りで出店している農場主たちやドライフルーツの売り子が厄介で
計画の成功には頭数が必要であり、他にも仲間を連れてくるようピーターたちは依頼される。
田舎から連れてきた仲間たちも加わり、見事ドライフルーツを盗むことに成功。
しかし、成功した途端にバーナバスや泥棒たちはピーター以外を切り捨てる。
切り捨てられた仲間たちはケージに入れられペットショップへ連れて行かれる。
ピーターの父と知り合いというのも嘘で、
バーナバスはピーターたちを利用するだけ利用したのだ。
騙されていたことを知ったピーターは、仲間たちの救出に向かう――。
ピーターラビット2 ひどいしつまらない?
SNSや映画のレビューサイトを見てみましたが、
悪評はそこまで多くないように思えます。
キーワード検索で「酷い」というワードがたしかに引っかかりますが、
そのほとんどがトーマス・マクレガー役のドーナル・グリーソンさんが
劇中で酷い扱いを受けているという文脈で語られているものでした。
「ひどい目に遭いながら頑張っている、マクレガーさんを愛でる映画としては最高だった!」
「ドーナル・グリーソン様がうさぎに暴言吐かれてる映像が流れてきた。ドーナルは最高の俳優」
といったコメントがありました。
実際にドーナル・グリーソンさんのファンからは、『最高の映画』と称賛されています^^

そっちの酷いか〜。
でも観てない人には不安を与えちゃうよね
ピーターラビット2 面白いという声が多い
「ピーターラビット2」の口コミを見てみましょう。
「ツッコミを入れたくなるシーンもあるが、それも込みで面白かった」
「相変わらずぶっ飛んでて面白かった」
「実写はかわいくておもしろい」
といった声がありました。
とある映画レビューサイトでも平均評価3.7とそこまで悪くありません。
私は、ピーターが人間相手に様々ないたずらをしかけるシーンで爆笑しました!
ピーターラビット2 映画で伝えたいことは?
「ピーターラビット2」は、ピーターがやさぐれてしまったり、
バーナバスの計画に巻き込まれたりと試練の多いストーリーに思えますが
そういった出来事の中で様々なことが読み取れる作品でもあります。

ピーターはバーナバスがありのままの自分を受け入れてくれたことに喜びを感じ、
自分の居場所はここだと一時は思います。
バーナバスたちに騙されていたことがわかり、
兄妹や田舎の仲間たちがピンチだと知るとピーターは即座に救出に向かいます。
それはきっと家族愛や友情からだと思います。
バーナバスたちとの一時的な関係ではそうはいきません。
終盤、従兄弟のベンジャミンがピーターに「これからは何かやる前によく考えて、
君を愛してる僕らの意見を聞いてくれ」と伝えるシーンがあります。
ベンジャミンは事あるごとにピーターに注意していました。
ピーターは耳栓を入れて真面目に聞こうとしていませんでしたが、
注意をするのも愛情からだったのだとわかります。

ピーターはいたずら好きでこれまで散々周りを困らせてきましたが、
ピーター自身も周りから悪い子だと言われることを気にしていました。
ビアの絵本を読んだ初対面の編集者からも悪党のレッテルを貼られます。
これらの他者から否定されるという出来事は、
ピーターが「誰も僕をわかってくれない」と自信を失くすには十分でした。
最後にはピーターも
「人からどう思われるかを気にしすぎてた」
「悪党ウサギと言われて真に受けた僕も悪い」
「自分がどんなヤツかは自分で決める」
と自信を取り戻します。
自分を想ってくれる家族や仲間たちがいること、
自分のありのままをまずは自分自身が認めてあげることが
大切だということに気付かされます。

ビアは、自分の作品を大切にしたい気持ちが強い一方で
とにかく売れる作品をつくろうと時には無茶な要求をする編集者の
要望に応えるにはどうしたらいいかと悩みます。
ビアは本を売ったお金で田舎町の自然を保護することが目的でした。
また、都会で泥棒として暮らすバーナバスが「昔は良かった。食べ物は豊富で土地は広々として
そこへマクレガーが壁を作りやがった」と語るシーンがありました。
人間が元々動物たちが暮らしていた土地を人間の都合の良いように開発し、
行き場を失った動物たちのすることを悪さ扱いしてきたということです。
地球上には人間だけでなく動物たちも暮らしているということに思いを馳せ、
まずは劇中でも描かれていたようなゴミをきちんと分別するといった小さなことから
一人ひとりが自然を守っていく努力が必要なのだと思います。
まとめ
「ピーターラビット2」について
- ピーターラビット2は面白いという声が多い
- 「酷い」というのは、主にトーマス(ドーナル・グリーソン)への扱い
- 家族や友情、自己肯定感や自己価値、自然や環境保護の大切さなども伝わってくる作品
ということがわかりました。
私は前作は観ていないのですが、あらすじを読むと
ビアを巡るピーターVSトーマスの物語だったようです。
2の冒頭シーンでのピーターのトーマスへの蹴りが衝撃的だったので
おそらく前作は2よりバイオレンス的な要素が強かったのだろうと想像します。
2からでも入りづらさはなくおもしろかったのでおすすめです。
3月24日の金曜ロードショーもありますし、
興味を持たれた方は一度観てみてはいかがでしょうか。