幼児期の食事の役割って知ってる?
- 望ましい食習慣を身につける
- 食に関心を持つ
- 健康な心とからだを育てる
- 咀嚼能力や味覚を形成する
- 食文化・伝統などにふれる
- 作法・マナーなどを学ぶ
だったよね?
そう。今後の食習慣や栄養状態などを決定すると言われるほど大切なこと(時期)なの。
大切なのはわかるんだけど、なかなかきちんと食べてくれなくて⤵
同じように悩まれている、3歳・4歳のパパママは少なくありません。
そこでこの記事では、
- 偏食になりやすい(お菓子しか食べない)要因として考えられること
- お菓子しか食べていない場合の栄養状態
- ご飯を楽しく食べてもらうために出来ること
- 間食の役割
などについてまとめてました。
目次
3,4歳がおやつ(お菓子)しか食べない・・・悩んでいる親は多い
「食事を食べないし残すのに、おやつまだ?って一日に何回も聞いてくる」
「お菓子を食べるために食事量セーブしてる…」
「食べたと見せかけてティッシュに出してた」
といった声がありました。
乳幼児期の子供を持つ保護者を対象とした、「子供の食事・食行動」に関するある調査において、8割以上の保護者が「何らかの心配事(悩み)がある」と回答しています。
主な心配事としては、
- 特定のものしか食べない(偏食がある)
- じっと座っていられない
- 食べるのに時間がかかる
- 口いっぱいに詰め込んだり、よく噛まずに飲み込む
- 自宅では食べないが、保育園(所)では食べる、あるいはその反対
などです。
その中でも「特定のものしか食べない(偏食がある)」・・・特に「お菓子しか食べない」という場合は、かなり悩みますよね。
3,4歳がおやつ(お菓子)しか食べないけど栄養は大丈夫?
市販品の多くは、「エンプティーカロリー」と言われているの。
エ、エンプティーカロリー??
「エンプティーカロリー」とは、カロリーは高いけど、栄養は空っぽという意味です。
「砂糖」を多く含む菓子や清涼飲料水を常に食べていると、次のようなことが起こりやすくなります。
- 食欲不振
- イライラする
- 集中力がなくなる
- 肥満
- 虫歯
- 骨折・側湾症
- 糖尿病
また、スナック菓子、清涼飲料水、インスタント食品などには「リン酸塩」が多く含まれていて、カルシウムや亜鉛の吸収を妨げます。
カルシウム不足は骨や歯がもろくなったり、亜鉛不足は味覚障害を引き起こしたり…さまざまな影響がでるのよ。
さらに、酸化した脂質や過剰な塩分の影響で、血中脂質の異常、高血圧などの生活習慣病になるこども達が増えているようです。
だんだん恐ろしくなってきた⤵
実際このような書き込みを見ると、人ごとではないと感じますよね…
3,4歳が楽しくご飯を食べるようになる方法は?
食べ物への関心、食べたいと思う気持ちをもてるような、食の体験を広げていくことがポイント♪
- おなかがすく生活リズムをつくる
- 家族や友達と一緒に食べる楽しい食事環境がある
- 苦手な食べ物などを食べられた時は褒める
- 野菜の栽培や収穫、調理などを通して、食材にふれる
- 食べ物やからだのことを話題にする
自発的に食べたいと思えるようにしてあげるってことかぁ~
3,4歳がおやつ(お菓子)しか食べない原因は?
こどもの味覚
0~1歳頃の赤ちゃんは「味」で口にしても良いものなのかを判断しています。
- 「甘味」・・・”エネルギー源”となる糖質の存在を知らせる味
- 「旨み」・・・“からだをつくる” たんぱく質の存在を知らせる味
- 「塩味」・・・”体内のいろいろなシステムの働きを調整する” ミネラルの存在を知らせる味
- 「あぶらの味」・・・”エネルギー源” ”ホルモンや細胞膜などをつくる” 脂肪酸の存在を知らせる味
ちなみに、「酸味」は”腐敗”や“熟していない”を、「苦み」は“毒物”を知らせる味であるため、初めは受け入れてはいけないものであると判断しています。
つまり「おいしいもの」とは、生きて活動するためにからだが必要とするものであり、からだが必要とするものを摂取したときに「おいしさ」として感じる仕組みになっています。
2~3歳頃になると、「これまで繰り返し体験(口に)したもの」「食事環境」「感情」「体調」などさまざまな情報を取り入れながら、自分の好き嫌いを主張するようになります。
また「甘すぎる」「脂っこい」「塩辛い」など食べ過ぎるとからだに害を与えるものを控えようとする味覚がつくられていきます。
食事をする環境
「味」はもちろんのこと、その他さまざまなことが影響しています。
- 保護者の嗜好・行動
- これまで体験してきたもの
- 食事環境
乳幼児は自分では何事も選択できないため、両親や祖父母などの影響は大きいと言えます。
子供の好物になるものは、両親の好きな食べ物であることが多いです。
3、4歳頃までに繰り返し食べたこと、親のうれしそうな表情、食卓が明るかったことなどが、
快感を伴う食経験として脳にインプットされることにより得られた嗜好です。
確かに、お母さんと好きな食べ物似てるんだよね
嫌いな食べ物も同様に、無理やり食べさせられた・体調が悪い時に食べて気分が悪くなったなど、
不快な食体験から苦手意識をもってしまいます。
また、ある調査では「家族一緒に食事をする」、「子供と一緒に歌をうたう」機会が少ない、
しつけのための体罰であっても「一週間のうちで子供をたたく頻度が高い」といった家庭では、子供が偏食など食事中の問題が多いという報告もあります。
こどもの食習慣
嗜好だけでなく食習慣についても、3,4歳までに繰り返された経験が定着していきます。
3,4歳までに、インスタント食品やジャンクフード、ファストフード、スナック菓子など
「甘味料」「油脂」を多く含み、人工的に味つけされた食品を常に食べていると、食品本来の味がわからない状態になってしまう恐れがあります。
それだけでなく、それらの食品でないと満足できない、または満腹になっても制止できずに食べ続けてしまうといった危険性もあります。
これは「油脂」「砂糖」は生きていくために大事なエネルギー源となる成分であるため、脳内には「よりおいしく感じ」、「たくさん体内に取り込もう」とする働きがあるためです。
おいしい→もっと欲しい→摂食活動を促進という神経回路が過剰に働く仕組みになっていきます。
この仕組みって、薬物依存症と同じ仕組みなのよ…
この時期は、本来であればこども自身で自分に合った食べられる量もわかってくる頃なので、
このような神経回路が過剰に働いてしまうと、その感覚がつかみづらくなる可能性があります。
子供向け 栄養のあるおやつは?
じゃ~どんなものをおやつとして食べさせればいいの?
間食の役割を知るとわかってくると思うわ。
乳幼児期における間食(おやつ)の役割は、3食の食事では摂りきれないエネルギー、栄養、水分を補うことです。
その次にお楽しみの時間という役割です。
- おやつの目安
- 1~2歳:午前・午後の2回
- 3歳以上:午後1回
- 食事まで2時間あける
- オススメのおやつ
- 糖質の補給:おにぎり、パン、ホットケーキ、ビスケット、クッキー、ふかし芋など
- たんぱく質・カルシウムの補給:牛乳、ヨーグルト、チーズ、豆乳、プリン、枝豆、ちりめんじゃこなど
- ビタミン・ミネラルの補給:野菜スティック、果物、野菜ジュース、果汁など
食事で足りてなかったと思うものでいいんだ♡
子供向け 簡単な手作りおやつのレシピは?
さつまいも、かぼちゃなどは、ふかしただけでも自然な甘さがあって、こどもにも喜ばれます。
おにぎりやサンドイッチだって立派な手作りおやつです♡
きゅうりやトマトの野菜だっていいんです!
あまり難しく考えず、できる範囲で始めましょう!
あまりがんばりすぎなくていいのよ!
少し余裕があるときには、お子さんと一緒に市販のMIXを使ってホットケーキを焼く、蒸しパンをふかす、
クッキーを作るなどから「楽しい体験」を増やしてあげてほしいです。
親が楽しそうに笑顔で一緒に作ったり、食べたりすることが、こどもにとって「心の栄養」にもなるってことなんだね!
そうなの♡興味があったら、おやつレシピも参考にしてみてね。
まとめ
3,4歳頃の子どもにとって、「食」に関して必要なことは以下の通りです。
- 「食」のリズムを通じて規則正しい生活習慣を身につける
- 家族や友達との楽しい時間がたくさんある
- 食に関心を持つ
- 正常な味覚を育てる
わかってはいるけど「手軽だし…」「こどもが欲しがるから」といった理由で、市販のお菓子を与えてしまうことってありますよね;
いきなりたくさんのことは変えられないので、まずは楽しくご飯が食べられるような取り組みを始めてみたり
手作りおやつにシフトするところから始めてみたりするとよさそうです^^
市販のおやつはできるだけ「ご褒美」や「イベントの時」など、時・量などを決めてメリハリのある与え方をしていきたいですね!